日光市の天然氷の蔵元「氷屋徳次郎」では、冬の厳しい寒さを利用して天然氷をつくり続けています。
口に含むとふんわりひんやり。優しい食感のあのかき氷ができるまで。
天然氷の切り出し現場を取材しました。
天然氷とは?
お話によると天然水をつくっている蔵元は全国で5軒。そのうち3軒が栃木県日光市にあるそうです。
氷屋徳次郎では、山あいにある製氷池に湧き水を注いで、冬の厳しい寒さを利用して凍らせます。
今でこそかき氷でお馴染みになってきましたが、以前は地元の方にもあまり知られていなかったそう。
日光の伝統文化を継承し、ブランド化に取り組んだ五代目徳次郎 山本仁一郎さんからお話を伺いました。
天然氷の切り出し作業とインタビュー動画("五代目徳次郎" 山本仁一郎さん)はこちら
どうやって作っている?
冬の間、湧き水をろ過・消毒して製氷池に引き込み、15センチの厚さになるまで育てます。
木の葉などが落ちれば池からすくい、雪が着くと成長しなくなるため雪かきをする。
皆さんの口に届くまで、愛情をたくさん込めて育てます。
ゆっくり冷やして純度を高めて、固く溶けにくい氷にするため、毎年1月から2月に計2回だけ切り出すことができます。
今回は2回目の切り出しでしたが、天候不順のため製氷池2面のうち1面は予定の厚さに届きませんでした。
それでも1面で約1,000枚もの天然氷が取れました。
大きいものだと、なんと1枚で約40キロもあるそうです。
手では動かせない重さですが、昔ながらの道具を使って池から引き上げ、竹で作ったラインに載せて運びます。
最後は氷室(ひむろ)という貯蔵庫に並べて出荷を待ちます。
今年の夏に、皆さんの口に美味しく届きますように!
天然氷づくりを通して伝えたいこと
「温暖化の影響もあり、10年後には残っていない(作れない)かもしれない」と話す山本さん。
天然氷づくりでは、氷を切り出す作業の時だけ電気工具を使用しますが、それ以外は材料から出荷までCO2を発生させないそうです。
商品化できなかった氷もまた水に戻し、環境に負荷をかけない。
伝統文化を引き継いで働く山本さんだからこそ、自然からの授かりものを誰よりも大切にされていると感じました。
皆さんもぜひ自然豊かな日光の魅力を感じてみてください。